ジュマンジNextLevel、ジュマンジ3作におけるゲームの扱いについて

少し前だが、ジュマンジNextLevel(2019)を見てきた。前作WelcomeToJungle(2017)、もう殆ど覚えてないけど初代(1995)とちょっと比較して、ゲームやVRを遊んでる自分に刺さるお話だったのでメモ書き

【以下ネタバレ】

初代はサイコロで決まるパニックに抗う話。パニック映画と思っている。ジュマンジ自体に攻略要素はなく、ジュマンジの災害に立ち向かうことが重要。勇気の話

 

前作WelcomeToJungleは「チームで力を合わせてゲームを攻略する話」「VRデスゲームから脱出する話」、特にラストの仕掛けはTAS動画でよく見た"それ"であり、ゲームは攻略する対象として描かれた。その結果、ぱっとしなかった主人公がヒロインと仲良くなる、という枠組みは非常に定番で、その点では驚きは少なかった。

VRデスゲームRTAの看板を、ジュマンジに付け替えた印象。これはこれでシリーズリブートとしては大胆な改変、チャレンジだったとは思う

 

 NextLevelは「ゲームでよりを戻す、仲良くなる話」「ゲームが救いになる人もいる話」だった、のが良かった。

WelcomeToJungleで既にクリア済みの主人公たちが「クリア実績があるから楽勝」と言って始める。この時点でもうデスゲームのシビアな空気はなくなっていて、それを反映するかのように残機消費はざっくりしている。

Jungleよりもゲーム展開はシンプルで消化しやすいクエストを、爺さんというイレギュラーメンバーで幅を持たせている感じ。ゲームのお約束がわからないプレーヤーに、最近のゲームで協力させるのは難しい。それを主人公チームがアシストしていく絵

その結果、ジュマンジを始める前はあんなにギクシャクしていた人たちが、ジュマンジのプレイ後に仲良くなる。世代を超えて「ゲームの遊び方を教えてもらっていた」話になり、自らの意思で現実に戻らない選択肢も残す

 

NextLevelのジュマンジはデスゲームではもはやなくなって、コミュニケーションの機会と一つの救いの場になっていた、のが良かった。

初代と比較するともう完全に別物だけれども、ジュマンジシリーズがこの先も人々の間にあるゲームの形を描いていくのであればぜひ見たい