Indexコンのスティックドリフトを修理する【VeryHard】
概要
Valve IndexコントローラはLighthousePCVR環境で、ほぼ最高といって良いコントローラですが、摩耗によってスティックのドリフト問題が発生しやすいのが欠点でした。しかし、ここに追い打ちをかけるよう、ValveIndexの生産終了、及び公式修理サポートの終了の噂が流れています(2023年末時点)
ということで、交換用パーツを用いて、Indexコントローラのスティックを修理してみた、という記事です。
先に書くと、非常に難易度が高い作業になり、はんだ付け経験者でも、iPhoneパネル交換経験者でもオススメはしづらいです。オススメ出来るのは、自分の分解修理技能に相当自信があるか、あるいはIndexコンを捨てるぐらいなら…!の心境に至っている人でしょうか
それはそうと、3個体ほどスティック分解修理を達成したため、後に続く人向けにメモを残しておきます
使った道具
分解工程
- トルクスT4ドライバー(XiaomiMijia電動ドライバーキット)
- 3mmマイナスドライバー
- iPhoneパネル交換キット付属のプラ棒、ピンセット、ギターピック的なこじ開け三角形
はんだ付け工程
- goot PX-280デジタル調温ハンダゴテ
- 今回のケースでは高い熱出力と調温が活用できた
- エンジニア 鉛フリーハンダ
- goot ハンダ吸い取り線3mm
- ホーザン フラックス
- 基板固定アーム
- 後述するが、今回はほぼ必須
交換部品
- FJ06K-S
- 他セラーからも販売されているため、そちらでも良いでしょう
- このセラーは5個/1セット販売です。僕はなぜか手元に10個スイッチが届きましたが、注意しましょう
参考資料
事前確認
SteamVRのコントローラテストでスティックのドリフト挙動を確認して起きましょう
分解
iPhone分解より格段に細かいリボーンケーブルが舞い、バネやら粘着テープ貼りがあり注意は必要ですが、これは動画の通りにやれば大丈夫。
初手のマイナスドライバーねじ込みは勢いがいるかも。こんな感じで差し込みます
パーツがバラけて分からなくならないように、キープします。ネジの本数は多くありませんが、一つでも欠けると辛そうなネジ配置です
注意点は、スティックのきのこ部がボタン周辺のリボンケーブルと一体化していること。
これがちぎれるとスティックのタッチ機能が死ぬと思われますが、2個体では見た目上は繋がっていても(剥離は始まってました)、コントローラテストでは機能しなかったため、自然に壊れる可能性が高そうです。
VRCユーザー的にあるとうれしいがなくても困らない…ぐらいの機能だと思いたい。代替パーツも用意できそうにないし、ここは壊れてもしゃーなし
旧スティック剥がし
Indexコン修理の最大の難関、旧スティックのもぎ取り。これがとにかく大変で、3つの個体ともそれぞれ1時間以上の時間が掛かりました
が、繰り返したことで多少攻略っぽいのが見えてきました
一番の問題点はこの小さい基板の熱伝導性が異様に高いことで、これによってハンダゴテの熱がどんどん奪われ、ハンダは溶け切らず流れず、あれこれしている間にフラックスは蒸発し…という悪循環が発生します
そのため、PX-280ハンダゴテの調温機能を使い400℃付近まで上げて作業することで比較的マシになりました。あと基板全体が放熱するため、素手では触れません。基板固定アームはほしい所です
スティックの足が多いのもつらいです。ということで、スティックの足をニッパーで出来るだけ破壊し、スティックをもぎ取り。その後、基板穴に残った足を1本ずつ抜き取る、という地道な手で行いました。
参考動画だともっとスッと抜けているので、熱量のあるコテ先とかならその方がいいのかもしれません
一本ずつステックの足を抜き取るため、裏からハンダを当てつつ、ニッパの先で表から足を引っ張る作業の図
コテを400℃前後まで上げ、かつハンダ吸い取り線越しに10秒ぐらいじっくりコテを当てると、穴の中のハンダも吸い上がってくれました。熱量大事。普段のはんだ付けのノリで5秒ぐらいで「ハンダが流れたな」と思って離してしまうと、穴の手前だけしか吸ってくれず、奥はハンダで塞がったままになります。つらい。
このテクニックに気づくまで、ハンダで埋まった穴を相手に2,3時間ぐらい格闘する羽目になった… きれいに取れると清々しいですね
はんだ付けする時も、異様な速度でハンダが冷えるのでその時点で気づくべきだったのかもしれない
初回はハンダゴテの不良やら吸い取り線の経年劣化もあり、スティック一つ剥がすのに3週間ぐらい掛かりました。
新スティックはんだ付け
特にいうことなし。ハンダゴテ温度はコテ推奨よりちょい上360~370℃ぐらいでやるといいんじゃないでしょうか?
終わったら、忘れずにコテを推奨温度350℃に戻しておきましょう
組み立て
リボンケーブル端子は、入れる側と逆のパネルを起こすことができます。ケーブルを差し込み、起こしたパネルを倒すとロック完了。細かい部分はピンセットを使って、差し込み→倒しをやって固定します
1個体でリボンケーブルの癖がついていて、めちゃくちゃコネクタ戻すのが難しいのがあり、苦闘しました。
下の写真なんですが、これよりケーブルが手前に出てきてくれません。そしてこの隙間に当然指は入りません。棒で突くとケーブルは奥へ引っ込みます。なんだこれ。indexコン生産者はどうやって作ってるの…
あと、難関らしい難関はストラップの付け根のスプリングぐらいでしょうか。パーツ類をねじ止めしてしまい、後からスプリングをねじ込んで入れてしまうのが良いと思います
動作確認
SteamVRを起動して、コントローラテストをします。ぐりぐりしてスティックの挙動を見、他ボタンやグリップの挙動がおかしくなっていないことを確認します
ざっくり
慣れると多分、
- 分解15分
- 旧スティック剥がし 1時間
- 新スティックはんだ付け 5分
- 組み立て 15分~1時間
ぐらいの作業時間になるんじゃないでしょうか?ほんとか?とにかく旧スティックを剥がすのが難関です。あと組み立て時のリボンケーブルの癖次第
いやー、indexコン、パーツがみちみちに詰まってて、むしろオーパーツ的デバイスなのでは?という感じしますね。これを生産させられる工場員大変そう。再生産とか…ないんだろうなあ…
スティック死亡のジャンクindexコンがあれば欲しいなー
おわり
VCCでVRChatSDKをセットアップをする【2023/7時点】
新PCを作ったので、VRChatSDK周りの環境も新規インストール。VCC標準時代の、VRChatSDKまわりのセットアップな流れをメモ代わりに残します。
情報は2023/7/11時点です。書かれているUnityバージョンや画面デザインは、読んでる時点では変わっているかもしれません。
基本的にはここに従う
もくてき
VRChatのアバターやワールドを作る/アップロードするのに最低限必要なツールのセットアップ
インストールされるもの概要
最終的に以下のものがインストールされる
- VRChat CreatorCompanion(以下VCC)
- UnityHub
- 複数バージョンのUnityEditorを管理したり、インストールしたり、Unityプロジェクトを管理するツール。ただしVRChatまわりでは、この(本来の機能である)プロジェクト管理機能は使わず、今回もVCCによるUnityEditorインストールでのみで使う。
- Unity社製
- 現代のVRChatでは最初のインストール以外では触ることはほぼない
- UnityEditor(VRC公式指定のバージョンのもの)
- ご存知ゲームエンジンUnityの統合開発環境。しかし、VRChatユーザーにはアバターメイクツール兼ワールドエディタとして思われてる可能性が高い。異常に高機能だったり設定が多かったりするのは、本来はプロも使うゲーム開発環境だからね…
- VRChatでは使うバージョンが厳密に決められており、注意が必要。過去のVRChatではややこしいインストール手順で苦しんだ経験も多いが、今回VCC+UnityHubにより自動インストールができるようになった。助かるね
- Unity社製
- 「Unity」といった場合、Unityゲームエンジンのことだったり、このエディタのUnityEditorだったり、Unityゲームエンジンを作ってるUnity社のことだったりして混乱することがあるので注意だ
実際の作業
VCCインストール
何はともあれ、VCCをダウンロードして実行、インストールする
VCCのUnity自動インストールの指示に従う
VCCが起動する。「Continue」を押して進むと、Unityの自動インストールが促される
UnityHubをインストールしろ、と手順が出てくる。ここは手作業でやれ、ということらしい
UnityHubのインストール
VCCは開いたままにして、手順に従おう。まずUnityHubをダウンロード
UnityHubSetup.exeをDLして、実行
完了したら、UnityHubを開く
Sign inする。ブラウザが立ち上がってUnityアカウントでログインし、またUnityHubに戻る。
Unityアカウントがない場合はメールアドレスを登録して作ろう
最新バージョンのUnityEditorのインストールが促されるが、ここで一旦ストップ。ひこここではインストールせず*1、Skipを選ぶ。次にパーソナルライセンスへの許諾を求められる*2ので、Agreeする。
VCCへ戻って、Unity自動インストールを進める
ここまででVCCが指示した手順は完了するので、VCCに戻ろう。VCCでは「インストール完了した」を押して、次へ進む
「使うUnityをインストールするよ」と出るので、Installボタンを押す
完了すればOK。セットアップは完了しました
確認する
念のためUnityのインストール状態を確認しよう。Settingsタブを見ると、UnityEditors枠にちゃんとUnity.exeが指定された状態になっていて、パスもUnityHubのインストール先になっているはずだ。UnityEditorがうまくインストールされていなかったり、VCCがUnityEditorと、このパスの下に赤バツマークが付いて警告が出ているはず
プロジェクトを作ったりしてUnityEditorを開いてみる
Prokectタブからアバタープロジェクトなりワールドプロジェクトなりを新規で作って、OpenProjectすればUnityが立ち上がりプロジェクトを開けるはずだ
完了!
あとは買ったアバターのunitypackageをインポートしたり、やりたいことをやろう
しまなみ海道と宮殿を見て走った
去年10月末、友人としまなみ海道を走って来た。天候にも宮殿にも恵まれてめちゃ良かった
準備&プランニング
9月、友人からしまなみ海道を走ろうと誘われたので、しまなみを走るプランを考えようとした。
100km前後のツーリングや獲得標高1000m以上のヒルクライムに行くので、走力は問題ないし、互いの走力も把握している。けれども、そもそも走ったこと無い上に、地理感もないメチャクチャ遠い場所のツーリングプランを、そもそも一人でなく二人で走る、となるとなかなかイメージつかないしプレッシャーも厳しい
しまなみ海道は尾道(本州)~今治(四国)を繋ぐ約70kmの道だ。尾道の橋だけ自転車走行困難だが、それ以外は自転車用通行帯が整備され、ほぼノンストップで島々を渡って対岸へ行ける。10km/hのツーリングペースであれば走行時間は7時間、というところ。ただ、寄り道をする分には余裕があるのは問題ない。
念のため、走行不能時の脱出手段も調べてみると、フェリーでの離脱も可能だし、レスキュータクシーもあるようす。
とりあえず新幹線経由での移動時間をざっくり見ると、尾道まで5時間、今治までは6時間程度掛かる。東京6時発でがんばれば日帰りもギリギリ可能…だがまあ普通はそんなプランを取る理由はないので、1泊を付けよう
とすると、選択肢が色々出来る
そしてなまじ走力もあるので、選択肢を十分に増やせてしまうため、非常に迷った。
- 海道の風は今治から尾道に向けて吹くことが多く、ペースアップが見込める
- 今治側には一番大きい橋があり、体力を温存しやすい*1
- 今治には十分な土地と都市があるため、宿の選択肢が多く、宿の設備クオリティも見込める。一番重要。逆に、海道途中や尾道の宿は民宿やゲストハウス、またはコース外に豪華ラグジュアリー系が多く、スタンダードな宿が少なかった
- 「宿泊→翌日走る→帰宅」ケースでは、長い日中時間に走ることができ、日没後走る距離が減る
という感じで、概ね宿で決まった。10/29(土)を取ろうとしたら何故か*2埋まっていたため、28(金)に前日入り宿泊&29(土)にしまなみを走り切って帰るプラン。
1日目は実質半日暇になったので、これは今治探索をすることに。ググッてみると88箇所巡りのお寺が近くに4つある、とのことなので、これに今治城を含めたぐるりルートをとりあえず作っておいて、後は流れで。
ということでそれに合わせて新幹線&特急チケットを取るのだが、最近話題の特大荷物席はえきねっとでは取れない。ので、窓口で取るか、JR東の券売機で取る必要があった。
本来新幹線輪行では予約は不要なのだが、ぶっちゃけ、こことデッキぐらいしか置けないし、なんなら予約を取っても隣席の荷物と干渉して置けないこともあり、かなり運に左右される。JR東海は大型荷物をちゃんと置けるような広めのデッキなり荷物スペースを確保してほしいんだが、一行にそういう気配がないのはユーザーとして辛い。中央線のあずさ/かいじでも味わったか…、とにかく大荷物の利用をしやすくして欲しいなあ
1日目
東京0750~新幹線~岡山1115~特急しおかぜ(アンパンマン列車)~今治1338
新幹線の特大荷物席はうまく行った。どうもそれほど荷物がない人が特大荷物席を取ってることがままあるようす?最後尾席だからだろうか?予約で手こずるので、300円とか500円とか特大荷物席は値上げしてもらってもいい気はする…?*3
冷静に思い出すと、神戸より西へ行くのは人生初だわ…
しおかぜも最後尾席を確保しておいたので、大丈夫やろと思ったら荷物で埋まっていた。うむー、新幹線より広いデッキに置いて解決。デッキが広い車両はありがたい、ホント。
でかいクレーンがいっぱい見える景色は初めてだ。どこも造船してるんだなあ、見慣れない世界で面白い
今治着
駅前で輪行を解除して組み立ててると、地元の人たちに囲まれ「明後日走るんだよね?」としきりに聞かれる。…どうやら10/30(日)が4年ぶり開催のサイクリングしまなみイベント当日だったらしい。完全に知らなかった、通りで宿の予約が困難だったわけだ…
なんなら駅前の空き地はエイドだか待機場がセットアップされているし、チラホラ自転車ツーリング勢もいる。何なら宿では、スタッフらしき人たちが日曜の出店用の荷物を積み込んでるじゃないか
とりま宿に荷物を放り込んで、ランチに滑り込んだら、試走がてら4/88箇所巡りに
リーチしやすい市街地のお寺は良いとして、結構小高い丘の麓だったりするお寺を巡回…。交通量は多かったり少なかったりするが、概ねペースが東京より緩やかで自転車に優しい気もする。
新興住宅地は見晴らしの良い丘を削って作られるんだなあ…と展望を堪能してると、なんだか見慣れない建物があるじゃん?何だあれ?
寄ってみるとこれは、宮殿だ!なんだこれ!
英雄を称える像も立っている!なんだこれは!日本食研だ!
などと散策して1日目は終了。
2日目
上の宮殿工場のツイートをした所、他にも日本食研は2つ宮殿工場を持っている、というのを教えてもらう。そしてもう一つの工場の方がデカく、今治近くにあるらしい。
友人「せっかくだから宮殿工場もう一つ見に行こうぜ!」宿から3,4km程度、しまなみ海道とは逆向きだが、その距離であれば1時間程度あれば寄れるはず。よーし、早起きするぞ!
起床失敗、結局チェックアウトぎりぎりの発になる。
宮殿工場へ向かうと、休日にピチパン野郎2人も関わらず守衛さんが快く迎えてくれて驚く。バンコさん像が多数設置されてたり、創業者とバンコさんが並んでるとジワる。タレの噴水、どうしてそんなものを…。庭園は丁寧かつキレイに整備されており、訪問時も庭師さん達が2,3人ほど作業中だった。すごい。庭園は自社工場の建物群に囲まれるよう出来ており、隙間からチラリと外が見える以外はほとんど外の建物が目立つこともない。まさしく宮殿の庭園という風格。
工場敷地内をゆっくり散策して出口へ向かうと更に、お土産に焼肉のタレを貰ってしまった…。大盤振る舞いすぎて再び驚く。
後で調べてわかったことだが、元々庭園/工場見学は予約制だった所、昨今のコロナ都合で全部休止に。2022夏から庭園のみの見学を再開した、とのことだった。しかも、開放しているのはほぼ休日のみになっていたので、今回見に行けたのは本当にたまたま運が良かったわけだ。もしかして守衛さんがノリノリだったのも、その辺あたりの理由も絡んでるかもしれない
しまなみ海道へ戻ろう。今治市内の市街地・主要道路を避けて、お城の裏、海沿いを迂回するようにスタート地点である来島海峡大橋へ。市街地近くは漁業や水産加工業が多い。なるほどなあ
海沿いルートは今治サイクリングターミナル手前で10%オーバーを一気に駆け上るコース、岸壁に張り付く造船所の景色が見られて良かった。ふつうの人は傾斜が緩やかだろう県道161経由で行ったほうが良さそうだ。
サイクリングターミナルからはグッと自転車交通量が増える。年齢層も幅広い。友人グループや家族連れがぞろぞろ走ってる。2,3分に数人ペースですれ違う。これはすごい。
5%ぐらいに揃えられたループ線を登って来島大橋へ登る。来島大橋は原付きと自転車も分離された高規格な大橋だった。しまなみ海道全体で見ると、橋だけ原付き分離しているケース、上り区間だけ原付き分離しているケース、下りで原付き合流するケースとありちょっとややこしい
来島大橋を渡ると大島。大島でのしまなみ海道は2つの山とその間の小さな平地をつなぐルートになっていて、予想以上に起伏があって平坦ルートの認識を入れ替える。峠自体は橋とだいたい同じ、100m前後のようだがこの区間は海が見えなくなることもあって、山越え感がすごい。結構辛いぞ…海道じゃなかったんかい!と思いつつ、伯方・大島大橋へ
伯方・大島大橋~伯方島~大三島橋~大三島・多々羅しまなみ公園までは、海道のイメージらしい景色に。右に左に海が開けフラット低地の島と、高い所の橋を繋いで走る。
多々羅しまなみ公園には定番スポットもあり、お土産屋に定食屋、軽食コーナー、レンタサイクル、道の駅ということもあって駐車場も混雑。ここもサイクリストで溢れていた。ここをスタート/ゴールとしているサイクリストも多いようだった。特に定食屋は長蛇の列だったため、諦めてフードコートで鯛カツバーガーにした。
宮殿でタレを貰ったことだし、多少デッドウエイトがまあいいか、と考え更にお土産を買い込む。上りが更につらい。ちょっとした上りで150W以上要求されると厳しいなあ、と愚痴りつつ進む
レモン絡みの碑を横目に通過。渡った橋を見返す。生口島は海道ガイドに従い、北側ルートを通る。左手を海に走ると合流も少なく安全性が高い。瀬戸田あたりでは翌日イベント用?なのか休憩所の準備が進んでいた
造船ドッグがいっぱい見える。見慣れない景色でたのしい
生口橋を渡ったら、因島。大山神社へ寄り道する
海道ルートに戻り因島を横断する。つまり峠だ。ここまで来ると平地が多いのか、集落が増え、交通量が増えてくる。道もちょっとややこしい。
因島大橋。ここが唯一橋の下を通るセクションだった。てっきり全線そういう橋なのかと思っていたので、アレ?と思っていたが、下を通る橋は一箇所だけが正解。
向島は半分ぐらい海岸線を走ると、もう完全に市街地という風格。遠くに見えた本州も目と鼻の先になっている。自転車と車、両方で渋滞も始まる。日の傾く中、フェリー乗り場へ滑り込んでゴール
フェリーを降りれば尾道。向島は造船の島なのがよく分かる。なるほどなあ
92km/休憩込み7時間半、おつかれさまでした。って確認したら多々羅しまなみ公園で100分ぐらい休憩してるやん。他、宮殿20分、コンビニ15分、大山神社20分… 実走は5時間ぐらい
しまなみ海道の感想は、プチ峠あり海岸線あり橋多数、市街地少々、対岸には造船所という感じで、思った以上にメリハリがあって、冒険感が味わえた。サイクリングで出会う、いろんな地形が凝縮されてる。
両端の向島と大島の一般道区間以外は、概ね車道区間でも自動車交通量が少なく、またドライバーも自転車フレンドリーに感じられて良かった。自転車ライダーが多く、そのあたりも心強い。
体感としては平坦100km走れるような人なら、概ね一日でしまなみ海道は走りきれるんじゃないでしょうかね?そうでなくとも途中フェリー脱出とか選択肢色々あるし、良いとこでした
友人とはここで解散。尾道駅から適当に輪行すれば帰れるだろ、と雑に考えていたが、自転車があるんだし新幹線の新尾道駅へ走って帰ったらしい。自分はここから呉へ向けて輪行。
その前に、尾道駅からちょっと離れた所にある自転車ステーションONOMICHI U2に、コインシャワーがあると事前に調べていたので向かう。建物外にあるにはある、パッと見公衆トイレと未間違えた。100円と格安だが、男女それぞれ1台しかない上に、シャワーの熱量に対して建物自体のひんやりさが結構ギリギリ、うーん。値段については文句付けようがないので仕方ないが、待たされてしまったというのもあり体験としては微妙…。
って近所に温泉施設ならもっとあるじゃん…そっちにするべきだったな。下調べが甘かった。
U2自体は古い倉庫を改装した、おしゃれ自転車ライフショップ&宿な感じ。ジャイアントのレンタサイクルとかもここらしい
概ね?プラン通りしつつ*4、想定外宮殿に寄り道しつつでいい感じに走れてヨシ。日没前にゴールも付けたし、天候に恵まれたのはほんと良かった。
Ahamo解約がとても困難だった。最速確実は郵送解約
2022/9/26時点の情報です。
最速で解約したいなら郵送を使え(下参照)
Ahamoは全部webから申込みが簡単に出来て便利なんだろうなあ…そう思った頃が私にもありました。
解約できない解約フロー
- Android端末のWifiを切って、モバイルネットワーク(5G/LTE)でアクセスするように設定する
- ahamo解約案内を探す
- ahamo解約手続きページへ行く
- 一番下のアコーディオン「ahamoお手続きページ」のリンクを踏む
- Dアカウントログインを促される
- マイドコモへ飛ぶがエラー
- 申し訳ございませんが、手続きをすすめることができません
dメニューサイトからdアカウントid/パスワードで再度ログインの上お手続きをしてください(44980)
- 申し訳ございませんが、手続きをすすめることができません
DメニューサイトでログインしてるのにDメニューでのログインを促される、ログインループが発生して解約まで到達できない
一応ドコモ系ということで
を試した上で、ウェブシステム側の問題と判断した。
チャット経由で問い合わせる
といってもらしいサポート窓口はない。まあそれが売りなので仕方ないといえば仕方ないが、流石に解約方法フローが通らない、システム側が怪しい場合はどうすれば良いのか?
解約手続き方法ページのチャットからダメ元で質問してみた。するとテンプレ回答するbotの後に、有人サポートチャットへつながった。
一通り状況を説明したやり取りの後、こう返答された
恐れ入りますが、当チャットサポートが操作サポート対象外の為、以下のどちらかで対応をお願いします。
①案内できるかも含め、あんしん遠隔サポートを契約して、担当と電話相談
※初回31日間は無料です。
※有料期間の場合、途中解約すると日割りです。電話番号:ドコモの携帯電話から局番なしの『151』(無料)
一般電話などから:0120-800-000
いやいや、ちょっと待って。
オンライン解約ぐらいしかフローが掲示されてなく、そのフローがページの指示通りに動かないことに対して、更に契約させれられるのはおかしくないか?
と返答すると、引き続きチャットサポートを継続してくれたが厳しい試行錯誤が続く。
最終的に決め手になったのは、サポートの提示したこのFAQだった。今までのドコモの場合、ドコモネットワーク内だとアカウント認証がゆるくなるので、その流れで試していた。
Wifi経由で接続すると、「生体認証または画面ロックで認証」になる。問い合わせ前に一度この画面は見ていたが、登録に一手間かかるのが見えてたこと、専用アプリへの誘導はiOSアプリしかなかったのでパスしていた。手元の端末はAndroidのGalaxyS21でパッと見、手段がないと判断してしまっていた。
調べ直すとドコモ販売の対応Android端末の場合、生体認証アプリがプリインで入ってる。逆に言うとPlayStoreにはないため、当然検索しても見つからない。この点でAppStoreにアプリがあるiOSと非対称になってて罠だった
生体認証アプリでちまちまと指紋認証の設定と、パスワードレス認証*1を通すと、無事マイドコモでログイン失敗にならず、解約処理を進めることができた。
ただ解約処理をするために、おそらくローカルデータだろうけども指紋をちまちま取られるのも気持ちが良いとはいえない。とはいえ、解約のためにサポートを新規契約するよりはまだ気持ち悪さはマシな気がする*2
ここまで1時間。解約ぐらい簡単に出来るようにして欲しい
「総務省仕事しろ」と思わず調べてしまったら、2022年7月1日から電気通信サービスに関する消費者保護ルールが変わりました。とあり、仕事はしてるらしい。えぇ…
2.利用者が遅滞なく解約できるようにするための措置を講じることの義務化
災害やシステムトラブルなど予見しがたい突発的な事象が発生した場合を除き、電気通信事業者(その代理店も含む。)は、電気通信サービス(法人契約を除く。)を遅滞なく解約できるようにするための適切な措置を講じることが義務化されました。
問い合わせてサポートと1時間格闘が必要なのはどうなんだ…、総務省頼む…
推測
調べると
- 8月からドコモのログイン周りのパスワードレス認証強制化があった
- これがDアカウントのログイン周りに組み込まれた。パスワードレス認証を行っていないアカウントは権限が不足する状態になる
- Dメニューでログイン状態でマイドコモへ来ても、↑のパスワードレス認証が有効になっていない場合、ログイン失敗へ倒す(この設計は妥当)
- パスワードレス認証がされてないことによるエラーが更新されておらず、間違ったメッセージが出て正しくない誘導(再ログイン)をする
- のでログインできない
- 当然これはAhamoで調べても出てこない(2ヶ月前の変更かつドコモの仕様変更なので)
ということのようだ。タイミングが悪いとはいえ、正常解約フローはスムーズにできてほしい
そもそも、アカウントがDアカウントにあり、契約情報がマイドコモサイトにあり、契約先はAhamo、という状況が非常に分かりづらい。ウェブサイト3つを反復横とびしながら情報を探すハメになる。
Ahamoは、ドコモのシステムに変に相乗りして作られてるせいか、他MVNOと比べてサイトの見通しがとにかく悪くてつらい、ということが分かった。つらい。
もう一つ気になることだが、パスワードレス認証には対応するiOS端末か、ドコモ仕様のAndroid端末が必要だ。ということは、非対応端末、他OS、モデムを使用しているユーザーは8月のログイン仕様変更でどうなったのか、どうすればいいのかは心配になる。またログイン時にWifi強制となると、Wifi環境がないユーザーは同じようにマイドコモへのログインできなくなっているのでは…?というのも気になる
とりあえずは、自分のインターネットリテラシでAhamoを使うのは相当大変だということは分かった。Ahamoを契約しないようにする、ぐらいしか出来ることがないが気をつけようと思う
余談。インターネットを使わずに郵送で解約をする
後日Ahamoサポートを探っていた所、郵送で解約処理ができることを発見した。
契約解除申込書(ご契約者が亡くなられた場合などご契約者からお手続きできない場合)
と、不穏なアコーディオンをクリックすると
ご契約者が亡くなった場合や、スマートフォンの紛失などでSMS認証ができない場合に利用する申込書です。
ということで、端末やSIMを失ったケースとして書類郵送で解約が出来るようだ。Ahamo、Dメニュー、マイドコモのページで反復横跳びをするのに疲れた人はこちらが確実と思われる。インターネットのかわりに、郵送、信書を使いましょう
BRM716 NT mountainを走った
これです。
2019年から2年ぶりぐらいのブルベ参加。というのも、2019年2月のブルベ参加でお気に入りのカーボンフレーム(MC565)を破壊してしまい、その代替フレームを発注するも該当品がなく、あれこれ悩んで微妙に仕様違い品(MC566)を最終的に買ったはいいものの、仕様が異なることで微妙に煮えきらず…自家塗装の面倒さやVRCへののめり込みがあって、ブルベから離れていたのでした。一応半年ぐらい掛けてMC566フレームは乗れるようにしたものの、「まあそこまで走り込まなくてもいいかな」と仲間内やソロツーリングをしたり、人生の転機が来たりしていたわけです
で、コロナ中2021年あたりから改めて自転車に脚光が浴びたり、テレワークで運動を気にする友人やら引っ越しが転機になって、自転車沼煽動をしたりし新たに何人かを引き込むことに成功。
結果として自分も自転車熱が再燃してきた次第で、「せっかくだし走りやすい春先ブルベをやるか~」とエントリーしたら、コロナ延期によって夏じゃないか!おのれコロナめ…
準備とか装備
いつものMC566、6800mix。直前のグランフォンドで、AvianCR3ホイールのブレーキ性能がキツイことがわかったため、BBBのカーブストップシューを導入。事前に走った感じでは立ち上がりと効き、どちらもアルミホイールほどではないもののグッと改善された
キューシートの代わりに、北アルプス山麓グランフォンドのタイムシートが入ってるがハンドルまわりの装備は同じ。サイコンにLezyneGPS、ライトを主補で2系統、ステムバッグにおやつと塩
暑さ準備はしていたものの(氷とか)、完全に曜日感覚をミスって1日予定がズレる。予報も見間違えていた
タイムライン
- 0610 0500に起きるはずが完全に寝坊。スタート地点へ向かう
- 0725 スタート松戸地点着&受付、お情けでウエーブ1扱い(0710スタート扱い)にしてもらう
- 0951 PC1 成田山(49.3km) 17分休憩
- 1245 PC2 土浦(99.9km) 30分ランチ休憩
- 1410 筑波山・上曽峠の手前セコマ(117.4km) 15分休憩
- 1525 PC3筑波山・上曽峠フォトチェック
- 1640 PC4オーバーランに気づいて戻る
- 1650 PC4つくば(150.7km) 10分休憩
- 1747 コンビニ充電 12分休憩
- 1955 ゴール松戸(202.5km)
いつも通り予定ペースは17km/hペースで計算している、完走すると12時間。遅れは最大+90分まで猶予がある(200km 13時間30分)
完全に寝坊した!~スタート
1時間以上寝坊しての起床。あかんやん。雨の中スタートへ向かう。割りとハイペースで走れてしまう/走ってしまう。橋の下のスタート地点で受付をし、ウエーブ1(0710スタート)扱いでスタート。予定ペースより+15分遅れ
スタートからPC1成田山
松戸市内と千葉ニュータウンを抜けて成田山へ向かう。谷戸のアップダウンと交通量に押されてハイペースで走れてしまう。
走ってる内に雨が止むが、特に晴れることもなく、湿度が高い。27℃ぐらいの気温と多湿で「暑くないけど汗がびちゃびちゃ」というよく分からん感覚のまま走り続けていたら、調子がよくわからなくなっていく…、この時点では「まあ水は飲めてるしトイレには行きたくなるし大丈夫かな?」という認識だった。
途中パンクしてる参加者を見た。これが今回のブルベで唯一走行中に見た参加者だった
PC1出発時点で遅れ+10分程度。短縮が出来ていてペースは悪くはない
PC1成田山からPC2土浦
谷戸を抜けて牛久大仏。わー大仏とテンションが上がるが、調子は良くわからない。なんか心拍が落ちないし、上がりやすい。
天候はパラつくことはあったが、本降りにはならなかった。良かった。ウエアはずっとしっとり濡れ
土浦付近は走ったことがあったので、ちょっと落ち着く。PC2で昼ごはんとした。
PC2出発時点で遅れ-15分程度。貯金が出来てはいた。
PC2土浦からPC3筑波山・上曽峠
調子が悪化している。心臓にクる感じがあったので、心拍130縛りで走る。と上りが非常に厳しい。筑波山が近づいていることもあって、アップダウンでかなり失速する
峠の上りへ向かう前へセコマで補給をする。正直気温と体調から体を冷やすのは良くないだろうと考えていたが、山なら話は別なのでクーリッシュと凍ったペットボトルを買い、背中に挿して湯袋峠を登る。この峠は何度も経験があり、安心して登れる。
セコマの時点で遅れ+15分。かなり遅れが出来てしまっている。
もしかして?と思いここから持ってきた塩を舐めて見ると、心臓にキていた辛さが和らぐ。体調不良はこれかー!脱塩脱水していた!
湯袋峠から上曽峠は初めて見る林道、苔生したアスファルト、倒木こんな道がすぐ裏にあったのか… 10%以上が続くので半分ぐらいは引いて突破。
PC3上曽峠はフォトチェック、写真を取る。この時点で遅れ+60分。
PC3筑波山・上曽峠からPC4つくば
ここは峠の下りと、ド平坦で松戸へ帰るルート。事前にあった試走レポートによれば、このロングストレートで貯金を回復できるはず、とのことだったが、いざ本番になると向かい風で思ったより速度が出ない。体調は回復してきて心拍があげられるようになったのだが、いかんせん25km/hぐらいで頭うちになってしまう。しかもこの区間は風よけがない
きびしい…と走っていたらPC4を読み飛ばして3.5kmほど走ってしまう。往復20分、痛恨のロス。予定遅れ+60分
後から考えればPC4で往復7kmを追加してしまったにも関わらず、遅れが伸びてないことから、わりとペースは良かったようだ
PC4つくばからゴール松戸
暗くなってきたのでテールライトの準備をすると、最後の守り番のつもりで付けてたOMNI3が水没しているじゃないか!外装にヒビが入ったが、まあ普段は使えていたので大丈夫な気でいたのがミスった。ヒルクラ時用に点滅で使っていた充電式テールライトも消えてしまい、残るテールライトは1灯になってしまう。ブルベ規定的には問題ないのだが、ちょっと1灯では不安になってきたので途中コンビニに立ち寄ってmicroUSBケーブルを確保。
くぅー、テールライトは家にいっぱいあるし、ケーブルも捨てるほどあるのだが、背に腹は変えられない。点滅テールライトを充電しつつ、使う。
松戸市内は駅裏の川沿いをまっすぐ南下するルート。ここに入った所でまた向かい風が吹いてきた。それほど幅がある川ではないが、やはり風よけはないのがつらい
とかやってるうちに無事ゴールの松戸コンビニへ着。予定タイム+55分
完走した感想とか反省
いやー、きつい。雨あがりと微妙な気温の多湿で完全に調子が狂った。暑いのは何度か体験があるので対策もわかりきってるのだけれども、多湿のケースは無くて完全にペース崩された。
序盤以外雨に振られなかったのは良かった。あと、久しぶりの参加でもちゃんとペース管理できて走れたのは良かった。…PC3からは遅れ+60分で、余裕が30分しかない状態を維持してしまったけれども
最初のパンクしてた人以外、影も形も他参加者見えないブルベは初めてでかなり孤独感というか、他ブルベライダーがいないとブルベって感じがしないなあ…。PCでも合わないし、コンビニの品目が偏って減ってることもなく…。いやまあ寝坊したのがそもそも悪いんで何も言えませんが…。
そもそも走者は13人とかなり少なく、途中で唯一見かけたパンクの人もそのままリタイヤDNFだったらしく、通りで影も形も感じられないブルベでした。
機材。BBBのカーブストップはかなり良かった。アルミリムのときよりは握力が必要なのはまだ残るが、少なくともブレーキ効き始めの立ち上がりはアルミリム並になり、かつ雨での性能劣化感がそこまで無かったのもグッド。
ゴール後の受付休憩では、最近ロード沼に浸かった友人が1時間ほど先行して到着して休んでいたのはありがたかった。速いなー
北アルプス山麓グランフォンド2022で130km走ってきたよ
どんなの?
これです。
長野県の木崎湖や白馬を中心に自転車で走るロングライドイベント。アルプス安曇野センチュリーライド(AACR)の草分け?なのか、獲得標高だけ押し付けられたverなのか。AACRと一部同じコースを通りつつ、共通以外のルートは、獲得標高バリバリのヒルクライム中心ロングライドイベント。ということでAACRの思い出をイメージしつつ申込み
以前寄れなかった小熊山とかも登れるぞーわくわく
大会会場ことスタート&ゴールの鹿島槍スポーツヴィレッジで、前日泊できるらしかったので、そのまま予約。前日入りするプラン。
が、直前になって
- 3週間ほど前にコケて左手小指を骨折してしまう。医者からは「走りやすいように添え木短くしとくね」と援護してもらうも、左手だけ包帯ぐるぐる中二病患者スタイル
- 新ホイールAvianCR3が届くも十分に試走できてない。特にブレーキ性能低下が自信ない
という割りとシビアなコンディションになってしまった。まあAACRで走ったことあるし行けるやろ、の気持ちでゴー
装備とか
いつものMC566 6800mix…といってもブレーキとSTIとクランク(半分)ぐらいしかアルテが残ってないアルテ6800mix
- 慣熟できてないがAvianCR3カーボンホイール + コンチネンタルGP5000 23c
- ミノウラRC-1200キャリア + Rhinowalkの20Lパニア
あたりが特筆ポイント
パニアに宿泊用の着替えも積むが、本番当日は着替えだけスポーツビレッジで預かってもらうことで多少軽量化する…、といってもパニアとキャリアで1.5kgぐらいあるのだが…
おもしろ装備としては日傘を詰んでみた。エイドでちょっと活躍
前日現地入りと宿
この時点で天気予報は微妙。土曜は晴れていたが、当日日曜は小雨から晴れ。
朝早く出てみたら、新宿でえれぇ車両と遭遇。止まってるだけでもカメラ向けられるよね分かる
全席発券済み、激混みでデッキに人が溢れてるあずさにロードを押し込む。椅子後ろが空いてない席を取ってしまいかなり厳しいことになりつつも、なんとか松本駅へ
そのまま乗り換えて信濃大町駅へ。外のビジュアルは完全に夏である
せっかくなので木崎湖から小熊山へ寄り道…グエエエーッ、10%傾斜!谷側の路肩陥没、ガードレールなし絶壁、落ち葉に小枝からゲンコツ大の落石まである、猿にも遭遇するし…これは過酷だ。とか何とかいいつつ1時間以上掛けて登坂&疲弊。
頂上の展望は素晴らしいの一言なんだけども、これは明日は厳しい戦いになりそうだぞ…。と見てたら、明日の参加者の方と合流。
曰く「前日祭がなくなって会場はかなり閑散としてる。Mavicがホイールレンタルしてるんだけど、空きだらけで借り放題だよ」ほうほう
そのまますぐ、宿のスポーツビレッジへ。たしかに閑散としてる。Mavic以外にはWakosのクリーニング&注油ブースがあった。
宿はドミトリータイプを選んだ。安いし、解放B寝台の趣きがあってこれはこれで。年代の割に?充電コンセントもある。どうせ朝5時には起きるしコレで良い。
寝れるやろ、と思っていたが、空調のせいか?結構室温が高く寝苦しかったのは失敗。送風機を設置したり頑張っている雰囲気はあったので、そもそもエアコンが無い/暖房特化の施設の可能性は高そう。元々古めのスキー専用施設を1日だけ稼働させてるっぽいね
夕飯はバイキング形式。揚げ物やらカレーやら、割りと学生向け感のあるラインナップ。あるだけありがたい。最寄り食事処なんて無いからね
スキー乾燥室が臨時駐輪場に。
風呂ったりロビーでうろうろしたり…、フトモモがムキムキの客しか居ない宿だ…こわ…
当日朝
5時ぐらいに気象。びっくりするほど糖質しか考えてない朝食が出て来た…、助かる。しかし、こんな量食べられるのか?と思ったけど割りとすんなり完食
宿を出ると会場スタートゲートなのは楽。結構駐車場に車も止まっており、車で当日入りの方が参加者としては多そう?とはいえスポーツビレッジ宿泊客も3割ぐらいいそう
天候は… うーん、何とも言えない曇。ガスってるとも言う。雨が夜含め降ってないのはヨシ
いやしかし、ただ山を上り下りする苦行にこんなに人が?司会も「いやー、みなさん、マゾですねえ」などと場を盛り上げ?る?チャリダーの収録チームも来てるようで、スタート以外に序盤エイドでも見かけましたね
とかしているうちにスタート、一定時間ごとに一列ずつスタートしていく
最初の絶景スポット、小熊山はガス!真っ白!見えるはずの木崎湖はほとんど見えず。前日に登っておいて良かったねえ…
とはいえ、30分ちょいぐらいで晴れてきたようだったので、60分後発の90kmコースの人たちは絶景が見れた可能性はありそうだ
子熊山の下り10%は厳しかったが、前日の下見でなんとなく様子を掴めていたのが効いた。不安だったブレーキも、握力が必要だがまあまあ制御可能というのが身について来た。よしよし
下り終わったら木崎湖をなぞりつつ白馬へ。このルートはAACR同様の平坦コース。序盤ということで人数も揃いやすい。トレインを形成しつつ気持ちよく進む。タンデムで参加されてる方とか、親子参加(子がジュニアロード、親がeバイクだったので付添いっぽい)とかも見かけた。75kmコースと合流したってのもあるかも
やっぱAACRの方が楽しいのでは?
最初の白馬エイドは冷や麦。塩タブ1個と水はどのエイドも共通で貰えた
予想していた通り、カロリー的には足りないなー
コース復帰、嶺方峠/白沢洞門へ向けてヒルクライム開始。く…、10%までは無いもののかなり過酷…おやつ投入だ。もう周りに誰もいない。たまたま遭遇した方とヒイヒイ登ったら、見覚えある標識と景色、嶺方峠にたどり着いた
ここかぁ…と息を整えながら写真取って、「さあ出るか」と考えてたら、サポートライダーの方々が来て「記念写真とりますよー、ここで取るといいんですよね」と気前良く撮ってくれた。撮ってくれたはいいんだけど、どうも最終グループっぽいぞ。気前よくロスタイムゲットだぜ
嶺方峠から鬼無里のエイドはワインディング下り、路面注意は必要なもののそこまで急でもなく楽しいセクション。
交通量少ないのにハイエースがぴったり後ろから付いてくるな…と思ったら、運営の回収車でした。この後もちょいちょい回収ハイエースに抜かれていく。10台…はいなくとも8台ぐらいは回してそうな雰囲気。他にもMavicカーやサポートライダーがぐるぐるしている様子
エイドではおやきが貰える。おばちゃん達が「おやきの単価は高めだけど、やっぱ喜ばれるねえ」みたいな話をしながら配っていた。やはり最終グループらしく、「後続何人です、峠通過しました」みたいな連絡が入る中、「おやきのお代わりしてもいいよ!」と追加で貰う。カロリー的に助かる~
鬼無里のエイドから次は、小川エイド(星と緑のロマン館)。ヘアピンカーブの前後10%が続く小川アルプスラインをギチギチに上がっていく、クッソ辛い。しかも困ったことに天候が良くなり、普通に気温35℃近い上に日陰がない。クソ暑い。汗だく。これは予想してなかった
開けたヘアピンセクションだと登ってきた道が見えて…、うーん、絶景は絶景なんだけど終わらない上りが辛いぞコレ。と休み休み登っていると、160kmコースの人たちが追いついて来てよく分からんスピードで登っていく。皆さんどういう脚力しているので?
小川エイド(星と緑のロマン館)着。漬物セットで塩分が補充できる…がやっぱカロリーほしいな
強い直射日光で暑いまま日陰がないエイドだったので、日傘を持ち込んだのは正解だった
あと、あとで気づいたがパンフレットの完走想定時間がミスっており、それをコピーしたものを見ながら走っていたので、このあたりの残時間がわからなくなっていた。
エイドの後は小川アルプスラインを駆け下りて行く。山間の集落を抜けていく感じが気持ち良い
途中31号線へ合流。主要道らしく交通量あり、大型車も来る。そのくせ緩やかな上り。交通事情で見ると、今回一番厳しいセクション。トンネルもあるが、迂回路を使うのでそこは安全というかギリギリ保たれる感。コース作成のときは、苦渋の選択で入れた道じゃないだろうか
90kmコースのグループと合流して、ぽかぽかランド美麻エイド。ねぎ味噌おにぎり、これだよこれ。合流のせいか人が多くて安心するね
しかしかなりヘタれて来た。次は足切り時間ありの美麻エイドだが、足切り時間には90分程度の余裕しかない、行けるか?とエイドを出たら、直後からまた10%のヒルクライム。グエーッ
け、景色はいいんだが、脚は売り切れです。ガンガン追い抜かれる。今googlemapったら「アルプス展望ルート」ってなってるねえ
残時間30分で美麻エイド(美麻ジビエ工房)。豆腐~、ほぼデザートだ。日除けがなくてここも暑いエイドでした。
他参加者の「(最終エイド到達を諦めて)どらやきは来年だな」、スタッフの「そろそろ足切り時点ですね。分岐の閉鎖準備を~」を耳にしつつ、130kmコースを継続でゴー。鷹狩り山エイドへ向かう
ギエピー、鷹狩山エイドって山頂展望台やないか!たっぷり山登りをした後に、更に頂上へ向けて最大傾斜14%が襲う!今回の最難関斜度は間違いなくこのセクション。もうダメ…
クーリッシュはうまかった…。他エイドは水タンク運用に対して、ここのエイドだけ給水車が来ていて、ドバドバ水流してたのはちょっと面白かった。頭から水かぶってもいいぞ。エイドの提供がどんどん流動食に近づいて行く…
上りがキツイ所は下りもだいたいキツイ。エイド出た後の鷹狩山下りも結構キツかった
この後は、信濃大町市街へ降りた後に横断し、市街地を避けて大町温泉郷エイド(くろべ路前)へ。市街地へ入るということでかなりガス欠を感じていたため、コンビニ休憩をしていると、後続グループもコンビニへ入ってきた。
わかる、わかるよー。やっぱエイドの補給少ないのと、AACRと違って山岳通る都合コンビニがないので緊急補充が難しい。自販機も稀、ぐらい。
到着時点で完走タイム-5分。もう周りは見慣れた最終グループしかいない。この時点でサイコン(lezye)曰く獲得標高2250m、コースプロファイルが正しければ250m upの残りがあり、50分程度でのぼり切る必要がある。傾斜もプロファイルの記憶が正しければ、今までの10%バリバリではない、はず。出来なくはなさそう、行くしかない!後ろから回収車のハイエースも迫ってくる!
3~5%でゆるゆる登ってたら、最後に10%弱あるやんけ!グエーッしつつ、なんとか10分ぐらい残してゴール
なんかぼちぼち動いてたLezyneが容量不足だかで走行データが壊れてたのが残念。古い走行データを消し忘れてたのがマズい…のかな、わからん。そのままではアップロードもできず、PC接続からfitファイルを取り出して、適当にググったfitデータ修復サービスに投げたりした結果8割ぐらいのセクションでデータが蘇ったので、stravaへ上げ、まあよしとしよう
130km完走した感想ですが
- いやー、獲得標高2500mはやっぱ厳しいわ… 10%バリバリ出てくると脚がそこで削られてしまう
- 天候は予報が外れて恵まれた。良かった。が途中はちょっと暑すぎ
- カーボンホイールのリムブレーキは使えなくはないが、以前のアルミリムとくらべて握力1.5~2倍ぐらい必要で山岳ではつらい。次までにデフォルトシューから変えてみよう
- エイドのカロリーが少ないのでもっとおやつ積んでおくべきだったし、もっとおやつ食べるべきだった
- 山岳の都合、補給ポイントが少ないのはなかなか計画性がひつよう
- ジビエ・カイザーの定食食べ損ねた
って感じですね。いやー過酷だった…
今後の参加者向けのアドバイスとしては
- 補給ポイントがとにかく少ないので、おやつはかなり多めに積んでいい。水はエイドで貰える
- 下り10%を下る練習&ブレーキチェックはしておいた方が良い。75kmショートコースでもかなり急な下りが存在する
- 路面に関しては小熊山(林道)がひどいだけで他はそれほどでもないが、アスファルト割れ/エグレは都内と比べるとやはり多い。スリップ防止の縦溝とかは癖があるので、太めタイヤが安心。でも23cでも走れなくはない
- マジで平地がない。5%以下もかなり少ない(木崎湖〜白馬、最終エイド〜ゴール間の一部のみ?)ので心して掛かれ
後、真のゴールとしてグランフォンド・ゴール後に、19時までに信濃大町駅&帰りの特急しなのに間に合わせるという計画があったんですが、2,3分差で失敗しまして後泊になりました。最初からそうしておけば良かった
宿LiDARスキャンと、エネルギー切れのガーミンBodyBattery
ツンドラトラッカー来たよ
TundraTrackerとは。HTC ViveシリーズやValve Indexといった、VRデバイスが持っている規格LightHouseに対応した、多分初めてのサードパーティーの単体トラッキングデバイス。Viveトラッカー1.0/2.0/3.0の代替になるアイテム。2021/3にKickstarterでキャンペーンが開始された
3月末に届いていたのでどんな感じかザックリと。コロナ影響で日本発送拠点を移したり、技適パスに時間がかかったり、いろいろあったようですね…うーむ。大変だ。
パッケージ
購入したのはKickstarterの5個バンドル。ツンドラ印の入った専用キャリングケースで届く。Twitter見る感じ、3でも5でも7でもこのケースで届く模様?
5bundleの付属品は
- ツンドラトラッカー+ストラップ台座x5
- スーパーワイヤレスドングル(SW5)x1
- ストラップ(ショート)x2
- ストラップ(ロング)x3
- USB A-Cケーブル30cmx5
- 三脚ネジ穴台座x5
- USB A-Aメス(延長ケーブル)x1
- シール
- キャリングケース
といった塩梅。三脚ネジ穴台座がオプションで、ストラップ台座とストラップが標準についてるという、「とりあえずフルトラしたいでしょ?わかるよ~」という親切さ。Viveトラッカーだとそういうのがなくて、身体への装着法で困ったりするからね
外見チェック
ツンドラトラッカーwith標準台座、Viveトラッカー2.0、スーパーワイヤレスドングル(SW5)
ツンドラちいさい。かるい。突起が減ったことで、ケーブル類を引っ掛けてしまうリスクはかなり減る
スーパーワイヤレスドングルくんは大きめ…?USBハブに繋ぐ時、そのままでは隣のポートを塞いじゃうか、無理してギリギリって所です。推奨としては延長コードを繋いで他のドングルと離すべきではあるのでこんなもんでしょう。これ1個でトラッカー5個ペアリングできるのはありがたい… USBハブ追加したり塞がなくて済む。
交換台座
背面台座はプラスネジで外して脱着可能。ベルト通す標準台座と、右の三脚ネジ穴台座が付属。
三脚ネジ穴台座と交換すると、ネジ穴と回転防止ダボ穴もViveトラッカーと完全一致。その他のViveトラッカーアクセサリとそのまま使えます。画像は自作の腰トラ台座
おや…このコネクターは…?
これ用らしいです。ViveトラッカーのあったPogo PINと同じような感じで拡張できるみたいですね。自作ハードを作ったりする人には助かる仕様
付属ストラップ
さて付属のストラップ、初期装備としてはなかなかグッド。
全体が収縮するストラップ+ベルクロ固定。この収縮具合はキツくないのはそれはそれで良いのだけども、逆に強く締め付けるのは苦手。
画像はショートのストラップ。足首や二の腕に巻くのにちょうどいい
台座がプラなこともあって、ストラップに沿って滑りやすいのは気になる。ので、グッとストラップを引っ張ってやり、ストラップが重なっている部分を台座に食い込ませると、ストラップが台座に固定できる。オススメ
ロングのストラップは自分の腹回りの分では足りるぐらいの長さがする。腰トラ対応ヨシ。手足につけて長さ余る時は3回ぐらい巻きつけると固定できる。
ただ、どちらにしろストラップの固定/締め付け力はそこまで高くなく、ツンドラトラッカーの小ささも相まって、腰の安定感にはちょっと足りないかも。ズボンの腰ベルト穴に通すとマシかもしれない。あるいはグリップ加工を追加する、とか。
とはいえ、届いてすぐフルトラを試すには十分以上。激しくダンスするとかしない限り、ゆったり動かすには概ね良さそうなキット。足首や腕、二の腕に固定するのは本当便利。助かる~
SteamVRで使う
SteamVRで見ると、ちゃんとVR空間内のトラッカーモデルがツンドラになる。バッテリー残量表示も良さげ。
初回はファームウエア更新が必要だったり必要じゃなかったり。うちの5個はファーム更新が要求されたもの、されないものが混在していた。とはいえやることはいつもどおり、SteamVRの要求に従ってUSBケーブルでPC本体と接続し、なんやかんや待つとファーム更新は完了する
稼働時間は確認できるほど長く運用してないので、まだ分からない。少なくとも2,3時間ぶん回す程度では切れず。
使い勝手は…といってもトラッキングできれば概ねViveトラッカーと、変わる所は特にない。一回り軽く、引っ掛けにくい。
がやはり、突起が減ったことで、座面側へのトラッキング範囲はやや縮小している様子で、足トラッカーなど隠れやすいケースではトラッキング漏れがViveトラッカーより起きる印象。自分の環境はベースステーションx3機構成なのだが、それでも隠れる時は隠れるので、必要に応じて台座の嵩上げ/身体から離す改造はしても良さそうだ。
自作の底上げした腰トラマウントの場合は調子良い感じで、ほぼトラッキング漏れは発生しなかった。Viveトラッカー同様、埋まりやすい服の上(特に腰やシワの発生しやすいシャツ二の腕など)だとトラッキング漏れが発生すると思われる。同様に嵩上げしてやればかなり改善する。
充電問題
数少ない不満点はUSB-C接続して充電するとSteamVRが起動してしまうところ。どうやらペアリングしてるPCに対して、起動信号を送っている?のか?けっこう邪魔だが、現状対処する術がなく困っている。Tundraトラッカーも充電をトリガーに起動してしまうようで、ペアリング先PCが起動していると充電USBケーブルを外しても、Tundraトラッカーがスリープ/電源オフに移行しない
とおもったらSteamVR起動については解決方法があるようだ
Tundraトラッカー充電時のSteamVR自動起動を抑制するのこれかな。
— みかんねここ🍊 (@Citron_VR) 2022年3月28日
C:\Program Files (x86)\Steam\config\steamvr.vrsettings
Add the following JSON key:
"power":
{
"autoLaunchSteamVROnButtonPress":false
}https://t.co/4Wo0QLRJtC
公式フォーラムでも同様の話があがってる
あと使ってるとスーパーワイヤレスドングルは結構発熱します。SW5は問題ないようですが、SW7では問題が起きてるケースもあるらしい。IndexHMDの正面凹みに入れることを検討してる人も注意、HMDがますますアツアツムレムレになります。大人しくPCにつけよう
まとめ
- かるい。ちいさい。
- 小さく突起がない分、すこしトラッキングロストしやすい?
- フルトラ最適化台座になかなかグッドなストラップ付き。届いてすぐフルトラできる
- 充電時に電源オン&SteamVR起動してしまう仕様があるが、修正可能らしい?充電まわりはちょっと怪しい
- SWドングルは便利。アツアツなのは注意
一般販売価格を見る分に一個$120のようで、価格面でも付属ストラップの面でもViveトラッカー3.0よりお得なプライスだ。ただ、トラックロストは一回り発生しやすくストラップの工夫やベースステーションの追加を検討したくなるかもしれない。
充電周りは若干怪しい。今後のファーム更新でなんとかなると助かるなあ
現状、生産が間に合っておらず入手が困難なのが一番の問題、おしい…