ツンドラトラッカー来たよ

TundraTrackerとは。HTC ViveシリーズやValve Indexといった、VRバイスが持っている規格LightHouseに対応した、多分初めてのサードパーティーの単体トラッキングバイス。Viveトラッカー1.0/2.0/3.0の代替になるアイテム。2021/3にKickstarterでキャンペーンが開始された

3月末に届いていたのでどんな感じかザックリと。コロナ影響で日本発送拠点を移したり、技適パスに時間がかかったり、いろいろあったようですね…うーむ。大変だ。

パッケージ

購入したのはKickstarterの5個バンドル。ツンドラ印の入った専用キャリングケースで届く。Twitter見る感じ、3でも5でも7でもこのケースで届く模様?

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5bundleの付属品は

  • ツンドラトラッカー+ストラップ台座x5
  • スーパーワイヤレスドングル(SW5)x1
  • ストラップ(ショート)x2
  • ストラップ(ロング)x3
  • USB A-Cケーブル30cmx5
  • 三脚ネジ穴台座x5
  • USB A-Aメス(延長ケーブル)x1
  • シール
  • キャリングケース

といった塩梅。三脚ネジ穴台座がオプションで、ストラップ台座とストラップが標準についてるという、「とりあえずフルトラしたいでしょ?わかるよ~」という親切さ。Viveトラッカーだとそういうのがなくて、身体への装着法で困ったりするからね

 

外見チェック

ツンドラトラッカーwith標準台座、Viveトラッカー2.0、スーパーワイヤレスドングル(SW5)

ツンドラちいさい。かるい。突起が減ったことで、ケーブル類を引っ掛けてしまうリスクはかなり減る

スーパーワイヤレスドングルくんは大きめ…?USBハブに繋ぐ時、そのままでは隣のポートを塞いじゃうか、無理してギリギリって所です。推奨としては延長コードを繋いで他のドングルと離すべきではあるのでこんなもんでしょう。これ1個でトラッカー5個ペアリングできるのはありがたい… USBハブ追加したり塞がなくて済む。

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交換台座

背面台座はプラスネジで外して脱着可能。ベルト通す標準台座と、右の三脚ネジ穴台座が付属。

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三脚ネジ穴台座と交換すると、ネジ穴と回転防止ダボ穴もViveトラッカーと完全一致。その他のViveトラッカーアクセサリとそのまま使えます。画像は自作の腰トラ台座

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おや…このコネクターは…?

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booth.pm

これ用らしいです。ViveトラッカーのあったPogo PINと同じような感じで拡張できるみたいですね。自作ハードを作ったりする人には助かる仕様

公式のCADデータ3Dプリンタ自作勢にはありがたい

 

付属ストラップ

さて付属のストラップ、初期装備としてはなかなかグッド。

全体が収縮するストラップ+ベルクロ固定。この収縮具合はキツくないのはそれはそれで良いのだけども、逆に強く締め付けるのは苦手。

画像はショートのストラップ。足首や二の腕に巻くのにちょうどいい

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台座がプラなこともあって、ストラップに沿って滑りやすいのは気になる。ので、グッとストラップを引っ張ってやり、ストラップが重なっている部分を台座に食い込ませると、ストラップが台座に固定できる。オススメ

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ロングのストラップは自分の腹回りの分では足りるぐらいの長さがする。腰トラ対応ヨシ。手足につけて長さ余る時は3回ぐらい巻きつけると固定できる。

ただ、どちらにしろストラップの固定/締め付け力はそこまで高くなく、ツンドラトラッカーの小ささも相まって、腰の安定感にはちょっと足りないかも。ズボンの腰ベルト穴に通すとマシかもしれない。あるいはグリップ加工を追加する、とか。

 

とはいえ、届いてすぐフルトラを試すには十分以上。激しくダンスするとかしない限り、ゆったり動かすには概ね良さそうなキット。足首や腕、二の腕に固定するのは本当便利。助かる~

 

SteamVRで使う

SteamVRで見ると、ちゃんとVR空間内のトラッカーモデルがツンドラになる。バッテリー残量表示も良さげ。

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初回はファームウエア更新が必要だったり必要じゃなかったり。うちの5個はファーム更新が要求されたもの、されないものが混在していた。とはいえやることはいつもどおり、SteamVRの要求に従ってUSBケーブルでPC本体と接続し、なんやかんや待つとファーム更新は完了する

 

稼働時間は確認できるほど長く運用してないので、まだ分からない。少なくとも2,3時間ぶん回す程度では切れず。

 

使い勝手は…といってもトラッキングできれば概ねViveトラッカーと、変わる所は特にない。一回り軽く、引っ掛けにくい。

がやはり、突起が減ったことで、座面側へのトラッキング範囲はやや縮小している様子で、足トラッカーなど隠れやすいケースではトラッキング漏れがViveトラッカーより起きる印象。自分の環境はベースステーションx3機構成なのだが、それでも隠れる時は隠れるので、必要に応じて台座の嵩上げ/身体から離す改造はしても良さそうだ。

自作の底上げした腰トラマウントの場合は調子良い感じで、ほぼトラッキング漏れは発生しなかった。Viveトラッカー同様、埋まりやすい服の上(特に腰やシワの発生しやすいシャツ二の腕など)だとトラッキング漏れが発生すると思われる。同様に嵩上げしてやればかなり改善する。

 

充電問題

数少ない不満点はUSB-C接続して充電するとSteamVRが起動してしまうところ。どうやらペアリングしてるPCに対して、起動信号を送っている?のか?けっこう邪魔だが、現状対処する術がなく困っている。Tundraトラッカーも充電をトリガーに起動してしまうようで、ペアリング先PCが起動していると充電USBケーブルを外しても、Tundraトラッカーがスリープ/電源オフに移行しない

 

とおもったらSteamVR起動については解決方法があるようだ

公式フォーラムでも同様の話があがってる

 

 

あと使ってるとスーパーワイヤレスドングルは結構発熱します。SW5は問題ないようですが、SW7では問題が起きてるケースもあるらしい。IndexHMDの正面凹みに入れることを検討してる人も注意、HMDがますますアツアツムレムレになります。大人しくPCにつけよう

まとめ

  • かるい。ちいさい。
  • 小さく突起がない分、すこしトラッキングロストしやすい?
  • フルトラ最適化台座になかなかグッドなストラップ付き。届いてすぐフルトラできる
  • 充電時に電源オン&SteamVR起動してしまう仕様があるが、修正可能らしい?充電まわりはちょっと怪しい
  • SWドングルは便利。アツアツなのは注意

一般販売価格を見る分に一個$120のようで、価格面でも付属ストラップの面でもViveトラッカー3.0よりお得なプライスだ。ただ、トラックロストは一回り発生しやすくストラップの工夫やベースステーションの追加を検討したくなるかもしれない。

充電周りは若干怪しい。今後のファーム更新でなんとかなると助かるなあ

 

現状、生産が間に合っておらず入手が困難なのが一番の問題、おしい…