気がついたらBambuLab P1Sの運転時間が1300時間を超えていた。ということで注油やクリーニング以外の本格メンテ、消耗品のノズル周辺交換をやってみた

初日・純正ノズル交換できないやんの日
まずは本体購入時に純正交換ノズルが付属していたのを思い出す。メンテナンスガイドは公式wikiの見ればだいたいいいはず。工具も基本、本体付属の2.0ヘックスレンチで大方分解出来た
定番のフィラメントカッター交換をしつつ…
まずは純正ノズル。外したら曲がっとる…

サードパーティーノズルを探してみたら、「純正のはよく曲がるぜ(意訳)」と書かれていてそういうものらしい。何度かノズル周りにフィラメントが固着して衝突したことはあったような記憶があるので、その影響だろう。ノズルがダメージを受けることで、他部位のダメージを軽減している説もあるみたいだし、何もわからない。
まあでも分解するまで曲がりがわからない造形クオリティを担保していたのはすごいし、造形クオリティにピンと来ないのなら曲がってても問題ないだろう
本体購入時に交換用ノズル(単品)が付属していたのを思い出し、交換を開始するが…

ノズル周辺が煤で固着していて、難易度が高い。公式を見ると、ノズル単体と、ノズルにファン/サーミスタ/セラミックヒーター/シリコンソックスが付いた状態をノズルフルキットとして売っているようだ。今回のようなノズル単体の交換の場合は、それらを全部剥がして移す必要がある。一応シリコンソックスと固定用クリップは新規のものが付いているが、問題はサーミスタとシリコンヒーターを剝がさねばならないことだ
と改めてチャレンジするが、前述のように煤で固着していて厳しい。マイナスドライバーでがりがり煤を落とし、セラミックヒーター固定クリップと、セラミックヒーターは剥がせたものの、細いコードでつながったサーミスタが剥がせない。そもそも煤でどこに接続されているかもわからないので、慎重かつ大胆にゴリゴリしていった所、ノズル脇の穴に入ってることはわかった。しかし、力を掛けても抜けない
そうそう昔の3Dプリンタはこういう大変さがあったよね…、そういう意味ではBambuも昔の3Dプリンタの延長線上なんだなあ…と思いながら作業していたのだけど、マジでサーミスタが抜けない。ケーブル千切れそうなぐらい力入れてもダメ。それでもサーミスタは抜けません

一旦この日は交換を諦め、予備のサーマルグリスを塗りつつ組み直して、元に戻した。テストプリントすると問題はなかったので、とりあえず分解&再組み立ては問題なくできる訓練になった。力入れまくったサーミスタも壊れてはないようだ。分解予行演習としては良しとしよう(楽観)
二日目・サードパーティノズル交換&ブロブ問題
ということで、純正ノズルフルキットはそれなりのお値段するのを確認し、サードパーティ品を調べる
とりあえず、純正品の半額ぐらいでノズルフルユニットを購入。このサードパーティノズルは先端が交換可能という、純正にはない利点がある。調べるとMakerBot用ノズルが事実上の共通規格となっているようで、このノズルはM6あるいはMK6と呼ばれるノズルと互換のようだ。なのでこのノズルフルキットも安価な先端ノズルが複数セットで付いてくる。従来の0.4mmを使い続けるつもりだが、0.2mmノズルも気になっていたのでそのうち試したい
また、ノズルもいろいろ素材バリエーションや工夫が増えているようで、以前の加工性重視の真鍮製は最も低グレード、耐摩耗性を重視した素材の書き入れ鋼や新素材ノズル、CHTのようなハイフローノズルなどがあるようだ。今回はCopperPlated+Hardenノズルとしたが、ざっくり調べた感じCopperPlatedはあまり効果がなく、Hardenノズルはエンプラに耐える高い耐久性と、代償として熱伝導性が若干犠牲になっているらしい…?
まあ、安いノズルセットに付属の、先端ノズルをそんなに信用していいか?というのはあるので、そのうち他社のM6ノズルを装着してみるかもしれない。ノズルについて調べるチャンスになったので良しとよう
ちなみに初期搭載の純正ステンレスノズルはそこそこ耐久性と熱伝導性と価格のバランスを取った感じのようだ。メインがPLAとはいえ1300時間も交換なしで造形精度を維持できていたので、それはそれで正しいのだろう
購入品が届いたので改めてやっていく

ノズルフルキットにM6ノズルをねじ込んて、ソックス付けるとこう。雑にノズル締め込む。これが後でトラブルにはなるのだが…

またフィラメント送りギアも折角なのでアップグレード。こちらも純正の半額だった、サードパーティー品にしてみたが、押出精度に直結する部品と考えると純正であるべきだったか?良くわからなくなってきた… なんでわざわざサードパーティ品を買ってるんだっけ…まあいいか
My new gear...

組み戻していく

テストプリントすると概ね良さそうなのだが、どうも時々ブロブが発生して、そしてブロブが原因で造形物とノズルの衝突が起きる。で最悪ケース造形物がビルドプレートから剥がれる。あかん。

奥の黄色PETGの後に、連続して手前のオレンジPETGをプリント。オレンジは剥がれて失敗
原因を探そう
三日目・ブロブ問題解決
ついてでノズルワイパーをプリント品に交換していたので、その都合でノズル掃除がうまく動いてないのか?ノズルが変わったことで問題が起きてる?と思い、ワイプ動作をじっくり見てみるとそんな問題はなくちゃんとノズルとワイパーは接触して、ワイプができているように見えた。
しかし、プリント後のノズル頭周辺は綺麗にはならず、樹脂ですっぽり覆われているし、造形物にはブロブが出る。
んんー、と思いM6ノズル交換手順を確認していると「ホットエンドを加熱した状態でノズルを緩める/締める」とあった。「加熱せず締めるとヒートブレイク側からフィラメントが漏れる」という説明があった。今回のP1Sノズルはヒートブレイク側が構造的にない分、漏れないと勝手に考えていたが、どうやらコレがダメらしい
冷静に考えればパッキンなしで締めたネジの隙間から液体が漏れるのは、よくある話だ。しかもそれが温度変化でノズル周辺金属が伸び、押出ギアで加圧されるなら漏れない方が不自然だし、漏れた先が3Dプリンタのノズル周辺であれば、ノズル周りが汚れ、造形物にブロブが付くのも納得が行く。よくよく見ると、テストプリントでは造形物ごとにフィラメントを切り替えたのに、ブロブは切り替え前の色(黄色)のフィラメントがついている。つまり、これはノズル先端とは別系統でフィラメントが流れる流路があることの証明じゃないか
ということでライターを片手に、改めてノズルを分解する

シリコンソックスの下はノズルから漏れたフィラメントでガチガチに固まっていた。はい。そういうことですね、推測通り。固着をガリガリ砕いて、ライターで炙り*1、先端ノズルを分解。ライターで炙りつつ再度増し締め。改めてテストプリント

よしよし
ということで、1300時間走ったP1Sは、サードパーティーのノズルフルキット、エクストルーダギアに交換できた。
普段、メンテしてない人は公式の周期メンテ記事も目を通しておきましょう
追記・四日目Pheatusノズルを導入
せっかくサードパーティノズルが使えるようになったので、それなりのやつを試したい。Pheatusのノズルを買ってみた
ってかここまでやるなら、そもそもPheatusのConch Hotend Plusでまとめて買った方が良かったんんじゃ…まあ…後先考えずポチっちゃったから…うん…
おしゃれな専用ケースに収まって届いたPheatusノズルに交換…

あれ?結構はみ出る。2~3mmぐらいPheatusノズルの方が長い気がする?

うーん、ワイパーはオーバー気味だけど、ギリギリ大丈夫か?

プリントできた。PETGで試したが、結構クオリティが違う。
リトラクションを含むレイヤーのザラつきが減り、連続出力したレイヤーと区別がつかなくなった

といっても適当にスマホ撮影したぐらいでは伝わらないレベルの差。現物見ると分かるんだけど、表面質感が異なった
小一時間撮影環境を整えつつ*2、頑張って撮影した結果が下。左がV2HotEnd付属の安いCopperPlatedノズル、右がPheatusノズル。運転室全体のツヤが均一になっている

PETGのプリント特性で悩んでいた自分にとって、これはやる価値があったパーツ交換だなあと思いつつ、しかし、ノズル長違い問題があるので大人しくPheatus ConchHotend plusを買うべきだったワ…






















