前回は一体成型チャレンジをしつつ、クリアPETGフィラメントを試した。その結果、幅20mmのバインドヨーヨー5号機が出来た
5号機はなかなか良かったが軽すぎたので、そのあたりを修正する
5.1号機 超薄型バインドヨーヨー
カラバリ。クリアPETGは悪くないが、やはり積層が目立つものしかならないのはFDMプリンタの定め。ソリッドカラーを試す
フィラメントはCC3D PETG Proグリーン。
6号機 一発造形の標準型、シルクPLAテスト(失敗)
6号機はちょっと戻って、4号機の構造を使いつつ2号機が目指したウエイト入りオーソドックスなヨーヨーを目指す。つまり、直径56mmぐらい、幅が45mmぐらい、重量は60gぐらいで、Hだかストレート型のものだ。ウエイトは5号機同様にR-4-50を使う
3号機のフタ構造は悪くないが、
- どうしてもフタとボディの接合問題が残る
- 接合部で重量が取られるためウエイトリングの重量を減らさないと行けない
- ボディの軸周辺で面倒なサポート除去が避けられない
といった面倒があり、これらを5号機同様に回避しつつ、標準型を作るのが目的になる
…で、今回はBambuStoreで安かったシルクPLAを試すのも兼ねてみた。白はテストプリント時、こうして見ると部品点数はそれなりにあるなあ


- 重量58g (テストプリント時は56g)
- 直径56mm
- 幅45mm
結果から言うとかなりの失敗だった。
まずシルクPLAの問題。全体的にPLAより柔らかく、更に積層間での強度が低い。そのためステンレスリングを圧入すると容易に割れる。柔らかいのもあってじわじわ積層面から裂ける感じだ。これで何個か破壊した。
見た目テカテカでシームが目立つのもあるが、割れるよりはマシ

次にシェイプの問題。外周ステンレスリングを内側からはめ込む都合、内側にドーナッツ状の穴が開く。ここのエッジがキャッチ時にあたり、中指が痛い。フィーリングがかなり悪かった
この問題に対して、内側からドーナッツ型のキャップをはめるなどの手はありそう*1だが、段差ができたりする問題も発生しそうである。それなら最初から外側にキャップをはめた方が楽なのではないか?という気がする?いや、内側の方だと重量面ではメリットかなあ… 複雑さは上がってしまうのでちょっと一旦おいておこう。みなさんヨーヨーのモデル分割はどうしていらっしゃるので…?
ということで、6号機はあらゆる面で想定を下回った。駄目だった
ゴパチを買う
ゴパチは最初にプリンタヨーヨーづくりでも参照した記事の著者、もっちーさんの販売するプリンタ製造ヨーヨーである
6号機の出来が悪かったことで、プリンタヨーヨーづくりで行き詰まりを感じたのもあって、Twitter等での高評価3Dプリンタヨーヨーとはどんなものか、実際に体験せねばと思ったのだ

自作の3号機、パイオニア、ゴパチ
現物触ってみると、とても良い。サラサラボディで自分の適当プリントとの違いがわかる。色々試行錯誤してプリント設定を詰めてるのがわかる。後で自分もやろう
ヨーヨー自体もよく回って軽い。名前の通りYYRのGOPAに強く影響を受けているようで、サクサク動く。回転時間はそこまで長くないものの、悪くない時間回るし、軽い分多少落ちても戻ってくる。そして、不思議と傾きづらい。インフィルを相当外側へ寄せてるせいなのか?面白いなあ
自分のヨーヨーで直径56mmぐらいにこだわっていたのはなんだっけ?とちょっと思い返した。回転モーメントなら直径が大きい方が有利、そして3Dプリンタはフィラメント比重が低くとも、ペラペラの外壁とスカスカのインフィルで体積が稼げる。スカスカならキャップを分けず一体ボディでも十分に軽く、プリントも楽々。面倒なアクスル周辺のサポートも不要にできる
つまり、こういうことだ。「大柄のヨーヨーを作るといいよ」とゴパチは言っている*2
ゴパチのメッセージを受けて作る、大型7号機
ゴパチの思想を受けて作る…そうだな… 仮に68と呼ぼう。ROPPA(仮称)
ここからPETGを前提にする。ABSで作っていたコアも分離せず一体化する。ABSコアは悪くはなかったが、やはり複数回のプリントやうまくハマらない噛み合わせが発生することで面倒は増えるし、何よりABSはプリント定着性が悪く、プリント成功率が低いのもある。コアの再利用は結局そこまでやらなかったし、パッドは安価な入手先を確保したので必要性は減った。PETGの頑丈さならこれで全部いいだろうという判断だ。ついでにサポートが出ない造形にする。
これでプリントと組み立てはすごく楽になった。
ざっくり適当シェイプ、最初の7号機。フィラメントはCC3D PETG Proグリーン。ビビッドなカラーでかわいい


- 重量64g
- 直径68mm
- 幅68mm
68gじゃない…は置いといて、最初に投げたとき驚いたのは、思ったよりちゃんとしてることだ。ブレも少ない。ちゃんととダブルオアナッシングできるし、イーライホップとかは楽しい。ネタ機にしておくには惜しい
ただ手の収まりが圧倒的に悪く、投げ出しが失敗しやすいのが難点か。長指が落ち着かないというか、ヨーヨーの向きが分からない
スピーダホリックXX*3からヘルベチカ*4を最初に手にしたときもそうだったが、どうやら自分は握ったときの中指でヨーヨーの姿勢を検知しているっぽく、ギャップ周辺が単純なテーパーだとヨーヨーの姿勢がわからなくなるらしい。逆にスピーダホリックXXの複雑なHプロファイル形状が中指に沿うことで、投げ出し時のヨーヨー姿勢をコントロールでき、結果投げ出しブレが少なくなる。という感じがする
シェイプって大事だなあ…ということでそこを改良する
7.1号機

ギャップ周辺を中指がスポッと収まる形状にしたver
なかなかいい。中指周辺は自分にはピッタリだが、指が太い人にはちょっと狭いかもしれない。リムがストレート寄り形状してるのは戻ってきたときに、親指の付け根を強打しがち。ので、そのへんの形状に手を入れる
7.2号機
画像なし
ギャップ周辺の形状調整版だが、プリント設定の変更と調整によってベアリング・パッドまわりが変更してしまい、バインドヨーヨーとしては機能しなくなってしまった。そのまま破棄
7.3号機

中指周辺のスロープを拡大、リムをちょっと膨らませてマイルドなキャッチにした。7.2号機の失敗を反映して、ベアリング周りの形状とプリント設定を変更し、パッドとベアリング間のセパレータがちゃんと造形されるようになった
形状は良い。完成度が高まった。その結果、PETGの印刷品質ガサガサしているのが気になってきたので今度はそれを詰めて行く
番外 5.1号機 グリーン版

PETGテストプリントのために製造。うん、いい感じだ。良い発色と質感。5.1号機は完成してるなあと再確認
7号機系列は中々いい感じだ。パーツ分割とサポート生成をやめたことで組み立てが圧倒的にラクになり、バリバリ形状を試せる。ゴパチの言ってることは正しかった…
ということで7号機系はもうしばらく続く…