MC565フレーム自家塗装&組立

1年乗ってポジションが出ないことが分かったAero007を解体し、3台目のロードバイクを組み立てる。せっかくなので、今回はガッツリ塗装にチャレンジ。フレームは今回はエアロを捨てた方向で、ということでMiracleのMT-MC565を選択。

塗装技術的にはプラモ・模型系の知識はあったものの、こういう実用/耐候性いるものは初チャレンジでどきどき。

レシピ

とりあえずの目論見は

という感じでチャレンジ。マスキングは M3の幅広マスキングテープを主力に、タミヤのマスキングテープをミックスしつつ

イメージ

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とりあえず公式サイトのスクショをお絵かきして、コンセプトを固める。コンセプトが固まったら、タミヤ公式のスプレー製品リストを見て色を確定させる。

素材

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届くとテンションあがる!

塗料調達

で、スプレーを揃えるのだが、濃いめのグリーンとして選んだキャンディライムグリーンがパール入り系であることに届いてから気付く。ぐぬぬ。代用としてパークグリーンを選択。これは結構濃い目のグリーンの様子でイメージからズレることが予想される。

今回塗装場所は自宅の一般家庭用ドラフトチャンバー(通称・風呂)を使う。作業場のマスキングは2mx2mのブルーシートを買って使い捨てる戦略にする。最初は安価にビニール袋で代用しようとしたが、手間の割に微妙だったので止め

ミッチャクロン&白サフ塗装

風呂場のマスキングをし、フレーム側のグロメット/BB下カバー/RDハンガー/周り外せるものを外し、BB穴/コラム穴/FD取り付け台座/ネジ穴類を丁寧にマスキングしたら塗装開始

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ミッチャクロンを吹いて、白サフを吹いて行く…。が全然隠蔽できない。カーボン地の黒が強すぎてスケる、斑が出て来る。隠蔽力が弱いので、厚塗りしがちになり、塗料がタレて余計に斑になる!つらい…

白サフを吹いているとフレーム地の塗装ミス(?)や荒れが見つかってしまうので、更にヤスリがけで修正が必要だったり、そもそもフレームの複雑な形状でガンガン塗料を消費してしまう。結局それらしく隠蔽するまでに白サフ4缶を逐次投入してしまう。

あまりの隠蔽の弱さに、白のオススメ隠蔽をググってみるが、クレオスの白サフより極端に強いのはなさそう、という結論に至った。白サフの代わりに、グレーサフですべきだったのかしれない。そもそも白層については、次でちゃんと塗装する訳でグレーの方が適任だった

白塗装

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アサヒの高耐久ラッカー白。これが予想外に隠蔽力がある!タレにくく、2回ぐらい吹いただけでテッカテカに仕上がる!すごい!白サフ要らなかったんじゃないか?と思うぐらいには仕上がる。代わりにものすごく白い粉がだばだば出て、風呂周辺から部屋に粉が積もってしまう。どうもキッチン排気を動かすと風呂ドラフト排気力が負けて、風呂からこの白い粉が部屋に逆流してしまう様子。部屋がほんのり白く染まる。膝を付くとスボンが白くなる。とほほ

どうもこのラッカーは模型用のクレオスとくらべて、スプレー粒子が大きく、そこそこの粘性で垂れにくい代わりに、皮膜が厚くなりがちという様子。たしかに模型のようにディテールを残す薄い被膜は、1/1スケールモノならそんな求められないし、これは適任。なるほど用途違いでこういう差が出るんだなあ、という知見が得られた

1色目マスキング&塗装

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ストライプを描くためにマスキング。なんやこの複雑形状は…

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下地白塗装のおかげでバリバリ色が乗って楽しい

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マスキング剥がし。たのしい

2色目&3色目

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うすい2色目の上に、濃い3色目を吹くことで重複する部分のマスキング工程を多少省略しているが、2色目と3色目もほぼ同様にやる。

パークグリーンがすっげえ濃くて、2色目のライトグリーンのグラデとあいまって完全にネギ。驚くほどネギ。もうフレーム名ネギでいいやってぐらいネギ

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よい。がちょっとマスキングを端折った結果、白の場所に緑がちょっと入ってしまったりして、レタッチをする。目の細かいサンドペーパーで軽くヤスって表面の色を落として、スプレーを一部だけ吹き直すなど…。やりすぎると塗装が単にハゲて、地の色が出てしまうので恐る恐るやる。びくびく

ライムグリーン帯が小さくなりすぎたところを追加レタッチ。マスクして境界線をヤスって… とこれまた面倒だが、予想よりパークグリーンが強すぎてライムグリーン成分が少ないかな?と思いちまちま行き当たりばったり修正

ウレタンクリア塗装

ストライプ分のマスキングを剥がしたら、最後の保護層、ウレタンクリアを吹く。2液式ウレタンが良い、と聞いたので調べた結果たどり着いたのが、SOFT99の2液ウレタンクリア

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スプレー缶で2液式ってどうなってるんや?と思っていたが、届いて納得。下側にピンが生えていて、塗装前にプッシュ&ひっくり返して放置、一度混ぜたら10時間以内に塗装、という仕組み。10時間立つと固まってスプレーも排気も不能になるので、10時間以内に全部使い切る、吐き出すという制約になる

スプレー自体は乾きが遅い感じのクリア飛沫が飛ぶ。ので足場がベタベタになり、歩くだけで靴下がブルーシートに張り付き、シートを引き上げてしまう。

で、スプレーし始めると気付く塗装ミス!さらに前の緑のスプレー粉末が塗装場に残っており、それがフレームについてしまうという残念展開。色を切り替えるたびにブルーシートを破棄して、風呂場を洗い流すべきだったなー

翌日、乾燥後はパリパリテカテカ。塗料差の質感が統一されて落ち着いたような?サラッとした手触りで良い感じ

だいたい塗装完成

残りのマスキングテープ類を剥がしたらだいたい完成。

場所によってはマスキング失敗が途中から発覚して直したりした。特にフレーム側ステアリングコラムで、穴を塞ぐマスキングの貼り方をすると、ミニマムでもエッジに色が乗らず、テープが曲がったりすると穴周辺を余計にマスクしてしまう。実際フレーム下側はちょっと過剰マスクがあり、地の黒が出てしまっているが、下側で見えないということで無視していたりする。この辺については反省点。どうせベアリング規格は確定しているのだから、3Dプリントなりでマスキング治具を作っても良かったかもしれない?

グロメットが黒で残ってしまったが塗装しても良かったかもしれない。とはいえコンポや金具類は黒地のままだし、これはこれで。

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ちなみに重量は、フレーム単体で150g程度程度重くなった様子。

塗装振り返り

よかった

  • だいたいうまくいった。塗料同士の侵食は発生せず想定通りの工程でてきた
  • タレやマスクミスなどの塗装ミスはサンドペーパーで気にならない程度まで修正できた

だめだった

  • 思ったよりグリーンが濃くなった。キャンディライムグリーンの選定ミス。完全にネギ。スプレー缶ある色はまあビビットになりがちではあるか
  • 模型用塗料より車や日曜大工向け塗料が適任
  • 地の黒つよい
  • 2液ウレタンすごい
  • マスキングが面倒で端折ってしまって、修正が必要になる箇所が何度かあった。ちゃんとやるべき
  • フォークはともかくフレームは形状が複雑で(特にリア三角)、スプレー塗料が予想外に食われる。前三角、ダウンチューブも面積が多く、隠蔽が弱い塗料で塗装ムラをなくそうとすると食われる
  • 穴マスキング厳しい
  • 塗装色を替えるたびに、ブルーシートを交換して作業場をちゃんと水で洗い流すべき。作業場周辺の壁から手を経由して塗料粉末が付いてしまうケースもあった

組立

この辺はまあ適当に。Aero007解体から放出した6800系一式を転用

アルテR8000系に合わせてFD-5801がリリースされており、ぼちぼちレビューもありせっかくなので交換。結果以下の様なミックス構成

  • FDは5801
  • スプロケとRDは5800(32TでGS)
  • 他は6800系

FD-5801は取り付け方法が刷新されていて、マニュアルをよく見ること。Lトリムでワイヤー張ったあと、Tトリムへ移動させてからインジケーター調整する、という作業を見落としたために1時間以上格闘してしまった…。ちゃんとマニュアルを読もうと反省

Aero007の時はあれこれ苦労したインターナルのワイヤリングはやと慣れてきて、比較的すんなりできるようになってきた。ハンドル周辺は一旦ダウンチューブから下へ曲げるのがキモなんだなあ

ただ、アウター受けのグロメットに対してシマノの金属/樹脂キャップがかなりギチギチ。ここは手間取った。

シートポストクランプを割る

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塗装したせいか厚みが出来てて若干無理に押し込みつつ規定トルクで締めたはずが割れた。うーん。この辺は書い直そう。

とりま、3台目のセルフバラ組ロードにふさわしい組み上がりにはなった